予習シリーズ 小5社会(下)第1回「旧石器・縄文・弥生」親子で押さえておきたいポイントまとめ
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5年生下期の社会は、ここから歴史分野が本格スタート。第1回のテーマは旧石器時代・縄文時代・弥生時代です。単なる暗記ではなく、「食の変化 → 道具の発達 → 生活の変化 → 社会の変化」という流れで理解することが大切です。親子で学ぶときは、まず3つの時代の比較表を頭に入れ、そのあと遺跡や中国の歴史書へ広げていくのがおすすめです。
まず全体像:旧石器・縄文・弥生の違い
最初にやるべきは、3つの時代を横に並べて比較すること。ここが曖昧だと、この先の歴史も全部混ざります。
| 項目 | 旧石器 | 縄文 | 弥生 |
|---|---|---|---|
| 生活 | 狩り・木の実採集 | 狩猟・採集・漁ろう | 稲作中心 |
| 住居 | 洞くつなど | 竪穴住居 | 竪穴住居・高床倉庫 |
| 道具 | 打製石器 | 磨製石器・骨角器・縄文土器 | 弥生土器・金属器・稲作の道具 |
| 社会 | 移住生活 | むら・平等な社会・交易 | 貧富の差・身分の差・争い・環濠集落 |
| まとまり | — | むら | くに |
親子の最重要ポイント
旧石器=移住、縄文=定住、弥生=稲作で社会が変化。この3行で言えるようになると、かなり整理できます。
食の変化:狩猟から稲作へ
この単元の軸は「何を食べていたか」。食べ物が変わると、道具も住まいも社会も変わります。
| 時代 | 食の中心 | 食と関連した変化 |
|---|---|---|
| 旧石器 | 狩猟中心 | 打製石器で効率よく狩りをする |
| 縄文 | どんぐり・くり・魚・貝など | 縄文土器で煮炊きができ、食生活が豊かになる |
| 弥生 | 稲作中心 | 保存できる米→安定した食生活/協力作業→指導者の出現/豊作・凶作→貧富の差 |
土器がもたらした変化
縄文土器が使われるようになると、木の実や貝・肉などを煮炊きできるようになりました。それまで食べにくかった植物の根やくきも食べやすくなり、食生活は大きく豊かになったと考えられています。煮た食べ物は保存もしやすくなり、定住生活にもつながりました。
ひっかけ注意
稲作が日本に伝わったのは弥生時代ではなく、縄文時代の終わりごろです。けれど、本格化したのは弥生時代。このズレはテストで狙われます。
道具の変化:打製石器から金属器へ
| 時代 | 代表的な道具 | 特徴 |
|---|---|---|
| 旧石器 | 打製石器 | 石をくだいて作る |
| 縄文 | 磨製石器・骨角器・縄文土器 | 石をみがいて作る/縄目の文様の土器 |
| 弥生 | 弥生土器・金属器・稲作の道具 | 文様が少なく、うすくてかたい土器/稲作向きの道具が発達 |
道具の名前だけでなく、「どう使ったか」まで言えるようにしましょう。
弥生時代の金属器
| 種類 | 何に使った? |
|---|---|
| 鉄器 | 数が少なく、武器や木の農具をつくる工具として使われた |
| 青銅器 | 祭器として使われた |
青銅器には、銅剣・銅鉾・銅鐸・銅鏡があります。とくに銅鐸は、豊かな収穫を祈ったり感謝したりする祭りに使われたと考えられています。
覚え方
鉄器=実用品、青銅器=祭り用。この対比で覚えると整理しやすいです。
縄文時代のポイント
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 住まい | 水辺近くの日当たりのよい場所に竪穴住居をつくり、定住した |
| 集落 | 複数の住居が集まってむらをつくった |
| 暮らし | 狩り・漁ろう・採集。海路も開かれ、丸木舟が使われた |
| 社会 | 貧富の差や身分の差がほとんどない平等な社会 |
| 信仰 | 土偶を作り、魔よけ・安産・収穫などを祈った |
| 交流 | かなり遠方とも交易を行った。三内丸山遺跡では新潟県産のひすいも出土 |
貝塚も重要
貝がらや食べ残しが積み上がった場所を貝塚といいます。縄文人の「ごみ捨て場」とされる一方、人々を生かしてくれるものへの感謝や再生を願う場だったという見方もあります。東京都の大森貝塚は、アメリカ人のモースが発見しました。
弥生時代のポイント
弥生時代のキーワードは、ひとことで言えば稲作による社会の変化です。
| 変化 | 内容 |
|---|---|
| 生活 | 水辺の低地に集まり、協力して稲作を行った |
| 社会 | 作業をまとめる指導者があらわれた |
| 経済 | 豊作・凶作によって貧富の差が生まれた |
| 身分 | 身分の差ができ、墓のつくりにも違いが出た |
| 争い | 土地や収穫をめぐって争いが起こり、戦いに備えるようになった |
| 防御 | 周囲にほりをめぐらせた環濠集落がつくられた |
| 政治 | むらがまとまり、小さなくにができ、その指導者は王とよばれた。のちの豪族へつながる |
矢じりの大きさにも注目
縄文時代の矢じりは小さく軽く、狩りのために使われていました。ところが弥生時代の半ばごろの遺跡からは、大きく重い矢じりが見つかります。これは、人間どうしの戦いの武器に変わったためです。記述でも出しやすいポイントです。
稲作の道具と建物
| 稲作の手順 | 使われた道具 | ポイント |
|---|---|---|
| 田をたがやす | すき・くわ | 木の農具が中心 |
| 苗を植える | 田げた | 田に入っても足がしずみにくい |
| 収穫する | 石包丁 | ひもを通して指にかけ、稲の穂をつみ取る |
| 脱穀する | うす・きね | 収穫した米をつく |
| 保存する | 高床倉庫 | ねずみや湿気をふせぎ、長期間保存 |
建物の違い
竪穴住居は人が住む家、高床倉庫は米を保存する建物。ここは図で聞かれやすいので、セットで区別しておきましょう。
3つの時代の重要遺跡
| 時代 | 遺跡 | 場所 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 旧石器 | 岩宿遺跡 | 群馬県 | 1946年、相沢忠洋が打製石器を発見 |
| 旧石器 | 野尻湖遺跡 | 長野県 | ナウマンゾウの化石が出土 |
| 縄文 | 三内丸山遺跡 | 青森県 | 縄文時代の大規模集落。世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一部 |
| 縄文 | 大森貝塚 | 東京都 | アメリカ人のモースが発見 |
| 弥生 | 板付遺跡 | 福岡県 | 弥生時代の集落・水田跡 |
| 弥生 | 登呂遺跡 | 静岡県 | 稲作集落跡 |
| 弥生 | 吉野ヶ里遺跡 | 佐賀県 | 国内最大級の環濠集落。物見やぐらも有名 |
発掘で歴史のイメージが変わった
岩宿遺跡の発見で「日本にも旧石器時代に人がいた」ことが明らかになり、三内丸山遺跡の発見で「縄文時代の集落は小規模」という従来のイメージがぬりかえられました。吉野ヶ里遺跡は、「くに」の中心のような役割をもった可能性が高い遺跡です。
中国の歴史書にみる日本
弥生時代の日本のようすは、中国の歴史書にも記されています。ここは頻出なので、資料名+内容でセット暗記です。
| 時期 | 資料名 | 内容 | 当時の中国 |
|---|---|---|---|
| 紀元前1世紀ごろ | 『漢書』地理志 | 当時の日本は倭とよばれ、100あまりの小国に分かれていた | 漢 |
| 1世紀半ば | 『後漢書』東夷伝 | 倭の奴国の王に金印を授けた。金印には「漢委奴国王」と刻まれていた | 後漢 |
| 3世紀 | 『魏志』倭人伝 | 邪馬台国と女王卑弥呼について。239年に魏に使いを送り、「親魏倭王」の称号と銅鏡を授かった | 魏 |
ここは鉄板
・金印 → 『後漢書』東夷伝
・卑弥呼 → 『魏志』倭人伝
・資料名は中国の国名から(漢・後漢・魏)
金印は江戸時代に福岡県の志賀島(しかのしま)で発見されました。また、邪馬台国の場所については、九州北部説と奈良県(大和)説の2つが有名です。
親子で最終チェック!10問クイズ
Q1. 旧石器時代の代表的な石器は、磨製石器である
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→ × 旧石器時代は打製石器。磨製石器は縄文時代です。
Q2. 縄文土器が広まると、煮炊きができるようになり食生活が豊かになった
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→ ○ 正解。煮ることで食べられるものが増え、定住生活にもつながりました。
Q3. 縄文時代は、貧富や身分の差がほとんどない平等な社会だった
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→ ○ 正解。住居や墓の大きさにも大きな差が見られません。
Q4. 弥生時代は、稲作の広まりによって指導者や身分の差が生まれた
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→ ○ 正解。協力作業や収穫の差が、社会の変化につながりました。
Q5. 高床倉庫は、人が住むための家である
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→ × 高床倉庫は米を保存する建物。人が住むのは竪穴住居です。
Q6. 石包丁は、稲の穂をつみとるために使われた
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→ ○ 正解。ひもを通して指にかけて使いました。
Q7. 大森貝塚を発見したのは、相沢忠洋である
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→ × 大森貝塚を発見したのはモース。相沢忠洋は岩宿遺跡の打製石器を発見した人です。
Q8. 『後漢書』東夷伝には、卑弥呼が魏に使いを送ったことが書かれている
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→ × 卑弥呼が出てくるのは『魏志』倭人伝です。『後漢書』東夷伝は金印。
Q9. 「漢委奴国王」と刻まれた金印は、福岡県の志賀島で発見された
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→ ○ 正解。江戸時代に発見されました。
Q10. 弥生時代の矢じりが大きくなったのは、狩りよりも戦いに使われるようになったからである
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→ ○ 正解。縄文時代との違いを説明問題で問われやすいです。
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まとめ:取り組み方のコツ
1. 比較で覚える
「旧石器だけ」「縄文だけ」とバラバラに覚えず、3時代を横並びにして比べましょう。生活・住居・道具・社会の4項目で整理すると頭に入りやすいです。
2. 流れで説明させる
食の変化→道具の変化→社会の変化、という流れを親子で言葉にしてみましょう。歴史はストーリーで覚えると定着しやすくなります。
3. 遺跡は地図とセットで
遺跡名だけではなく「どこの県か」までセットで。とくに岩宿・三内丸山・大森貝塚・板付・登呂・吉野ヶ里は頻出です。
4. 資料名は内容で結ぶ
漢書=100あまりの国、後漢書=金印、魏志=卑弥呼。この3本柱で覚えると、資料問題にも対応しやすくなります。
5. 暗記カードをフル活用 + PDFファイルで図的に理解
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最後に
この回は、5年下の歴史学習の土台です。時代ごとの特徴を比較し、なぜ変化したのかを説明できるようになると、次回以降の古墳・飛鳥・奈良時代もぐっと理解しやすくなります。テスト前は、ぜひこの記事の比較表とクイズを親子で回してみてください。
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