予習シリーズ 小5理科(下)第6回「ヒトと動物の呼吸・循環」親子で押さえておきたいポイントまとめ
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小5理科(下)の第6回は「ヒトと動物の呼吸・循環」です。第4回「ヒトと動物の消化・吸収」で食べたものが分解されて小腸から吸収されるまでを学びました。今回はその続きで、吸収された養分と、肺から取り入れた酸素を、心臓と血管が全身に運ぶしくみを追いかけます。
この回の最大のポイントは、「2つのループ」です。心臓 → 肺 → 心臓の肺循環と、心臓 → 全身 → 心臓の体循環。この2本の輪を頭に描ければ、心臓の4つの部屋・血管の名前・酸素の多い少ないが、すべて一本の線でつながります。
親子で取り組むときは、心臓の4部屋を「右=肺へ、左=全身へ」と声に出して確認するのがおすすめです。右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房 → 左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房——この1周の順路を、指でなぞりながら言えるようにしましょう。
1 今回の単元、6つの柱
まず全体像をつかみましょう。第6回の出題は、大きく次の6分野に分かれます。
| 分野 | おさえる内容 | 最優先チェック |
|---|---|---|
| ヒトの呼吸 | 肺胞、呼吸運動、腹式呼吸・胸式呼吸、吸気と呼気 | 肺胞=表面積を大きくする |
| 心臓のつくり | 右心房・右心室・左心房・左心室、弁 | 左心室が最も分厚い |
| 血管の種類 | 動脈・静脈・毛細血管、大動脈・肺動脈・大静脈・肺静脈 | 肺動脈は静脈血が流れる |
| 血液の循環 | 体循環と肺循環、動脈血と静脈血 | 2つのループの順路 |
| 血液と排出 | 赤血球・白血球・血小板・血しょう、腎臓・ぼうこう・汗腺 | 酸素を運ぶのは赤血球だけ |
| 動物の呼吸と循環 | エラ呼吸・肺呼吸・気門と気管、心房と心室の数 | 魚=1心房1心室 |
ポイント:この回は「順路をなぞる」のがいちばん効率的な単元です。空気の通り道と血液の通り道の2本の道を、まず図で確認しましょう。
2 呼吸とは何か
生物は、からだの中に酸素を取り入れ、養分と結びつけて、生きるために必要なエネルギーをつくり出しています。 このとき、不要な二酸化炭素などができるので、からだの外に出します。
このようなはたらきを呼吸といい、呼吸をするためのつくりを呼吸器官といいます。
細胞レベルでいうと、「酸素を使って養分を分解し、エネルギーを取り出す」——これが呼吸の本体です。肺はそのための酸素を取り入れる入口にすぎません。
ポイント:「呼吸=酸素を使ってエネルギーを取り出すこと」。「息をすること」だけではない——この定義を最初に押さえると、動物の呼吸の章も理解しやすくなります。
3 肺のつくり
肺は左右に2つあり、肺胞(はいほう)という小さなふくろが多数あります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 肺胞の数 | 両肺で4億〜6億個 |
| 肺胞のまわり | 毛細血管にとりまかれている |
| 肺胞全体の表面積 | 約90〜100m² |
肺胞全体の表面積は約90〜100m²もあり、気体の交換がしやすくなっています。
空気の通り道
鼻・口 → 気管 → 気管支 → 小気管支 → 肺胞
| 部位 | 内容 |
|---|---|
| 気管(きかん) | のどから肺へ続く管 |
| 気管支(きかんし) | 気管が分かれた管。肺の中に入る |
| 肺胞(はいほう) | 毛細血管にとりまかれた小さなふくろ |
肺は胸膜(きょうまく)という膜におおわれています。
ポイント:「肺胞=表面積を大きくするためのしくみ」。90〜100m²という数字(テニスコート半分くらい)とセットで覚えましょう。小腸の柔毛と同じ「表面積を大きくする」工夫です。
注意:「肺そのものがふくらむのではない」——これが次の呼吸運動のポイントです。肺は自分の力では動けず、まわりの筋肉に動かされます。
4 呼吸運動(腹式呼吸と胸式呼吸)
息を吸ったりはいたりする動きを呼吸運動といいます。 おとなが静かにしているときは、1分間の呼吸回数が16〜20回くらいです。
呼吸運動には次の2つがあり、たがいにはたらきあって、肺をふくらませたり縮めたりしています。
腹式呼吸(横隔膜による呼吸運動)
| 状態 | 横隔膜 | 胸の容積 | 空気 |
|---|---|---|---|
| 吸うとき | 縮んで下がる | 大きくなる | 肺に入る |
| はくとき | ゆるんで上がる | 小さくなる | 肺からおし出される |
胸と腹をしきる横隔膜(おうかくまく)を上げ下げします。 横隔膜が縮むと下がって、胸の容積が大きくなり、肺に空気が入ります。 ゆるむと上がって胸の容積が小さくなり、肺から気体がおし出されます。
胸式呼吸(ろっ骨による呼吸運動)
| 状態 | ろっ骨についた筋肉 | ろっ骨 | 胸の容積 |
|---|---|---|---|
| 吸うとき | 縮む | 引き上げられる | 大きくなる |
| はくとき | ゆるむ | 下がる | 小さくなる |
ろっ骨についている筋肉が縮むと、ろっ骨が引き上げられ、胸の容積が大きくなります。 反対に筋肉がゆるむとろっ骨が下がり、容積が小さくなります。
注意:「吸うときは横隔膜が下がる」——ここを「上がる」と逆に覚えてしまうミスが非常に多いです。「横隔膜が縮んで下がる=胸が広がる=空気が入る」と、3つをセットで覚えましょう。
ポイント:腹式呼吸=横隔膜/胸式呼吸=ろっ骨の筋肉。どちらを使うかを問う問題が定番です。
5 吸気と呼気のちがい
吸う息(吸気)は空気ですが、はく息(呼気)はこれと比べて酸素が少なく、二酸化炭素や水蒸気が多くなっています。
| 成分 | 吸う息(吸気) | はく息(呼気) |
|---|---|---|
| 酸素 | 約20.95% | 約16.4% |
| 二酸化炭素 | 約0.04% | 約4.1% |
| 窒素 | 約78.1% | 約78.1%(変化なし) |
| 温度 | 気温 | 体温 |
| 水蒸気 | 空気と同じ | とても多い |
はく息に多くふくまれる二酸化炭素は、はく息を石灰水に通すと白くにごることから確認することができます。
ポイント:「窒素は変化しない」——酸素と二酸化炭素だけが入れかわるわけではない、という点が引っかけです。窒素はそのまま通るだけです。
注意:「水蒸気がとても多くなる」のも重要。呼気は体温と同じ温度なので、冷たい鏡に息を吹きかけるとくもる——水蒸気が多い証拠です。
6 心臓のつくり
心臓は4つの部屋に分かれています。
| 部屋 | 血液の出入り |
|---|---|
| 右心房(うしんぼう) | 全身から血液が入る |
| 右心室(うしんしつ) | 肺へ血液を出す |
| 左心房(さしんぼう) | 肺から血液が入る |
| 左心室(さしんしつ) | 全身へ血液を出す |
心房は血液が入る部屋、心室は血液が出ていく部屋です。
左心室がいちばん分厚い
心臓の筋肉では、左心室が最も分厚くなっています。 これは全身に血液を送るためです。
全身に血液を送るには、強い力が必要——だから左心室の筋肉が最も発達しているわけです。
拍動と脈拍
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 拍動(はくどう) | 心臓の伸び縮み。1分間に大人は約70回 |
| 脈拍(みゃくはく) | 拍動が動脈に伝わったもの |
ポイント:「左心室が最も分厚い理由=全身に血液を送るため」。理由まで問われるところです。肺はすぐ近く、全身は遠い——距離のちがいで覚えましょう。
注意:「心房=入る部屋/心室=出る部屋」。漢字の「房」は部屋、「室」も部屋ですが、役割がちがいます。「房=入る」「室=出る」と声に出しましょう。
7 血管の種類
| 血管 | 向き | 酸素の量 |
|---|---|---|
| 動脈(どうみゃく) | 心臓から出る血管 | 両方あり |
| 大動脈 | 左心室から出て、全身に向かう血管 | 多い |
| 肺動脈 | 右心室から出て、肺に向かう血管 | 少ない |
| 静脈(じょうみゃく) | 心臓に入る血管 | 両方あり |
| 大静脈 | 全身から、右心房に入る血管 | 少ない |
| 肺静脈 | 肺から、左心房に入る血管 | 多い |
| 毛細血管(もうさいけっかん) | 動脈と静脈をつなぐ細い血管 | 両方あり |
動脈血と静脈血
| 用語 | 内容 |
|---|---|
| 動脈血 | 酸素を多くふくむ血液 |
| 静脈血 | 酸素が少ない血液 |
注意:「動脈には動脈血が流れる」とは限らない——ここが最大の引っかけです。肺動脈には静脈血(酸素が少ない血液)が流れ、肺静脈には動脈血(酸素が多い血液)が流れます。「動脈=心臓から出る血管」という“向き”の名前であって、血液の種類とは別なのです。
ポイント:「肺の血管だけは、動脈と静脈の血液の種類が逆になる」——肺で酸素を受け取るからです。心臓 → 肺は「まだ酸素が少ない」/肺 → 心臓は「もう酸素が多い」と理屈で覚えましょう。
8 血液の循環(体循環と肺循環)
2つのループ
| 循環 | 順路 |
|---|---|
| 体循環(たいじゅんかん) | 左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房 |
| 肺循環(はいじゅんかん) | 右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房 |
「左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房」の血液の流れを体循環、「右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房」の血液の流れを肺循環といいます。
1周の順路(通しで覚える)
右心室 → 肺動脈 → 肺(二酸化炭素を放出し、酸素を取り込む)→ 肺静脈 → 左心房 → 左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房 → 右心室 …
全身からもどってくる血液は大静脈を通って右心房に入り、右心室から肺動脈を通って肺に送られます。 肺で二酸化炭素を放出し、酸素を取り込んだあと、肺静脈を通って左心房にもどり、左心室から大動脈を通って全身に送り出されます。
ポイント:「右=肺、左=全身」。右心室は肺へ、左心室は全身へ——行き先で覚えるのが最短です。「右心房→右心室→肺→左心房→左心室→全身→右心房」の8ステップを唱えましょう。
注意:「心臓に戻ってくる血管」は必ず心房に入り、「心臓から出る血管」は必ず心室から出る。心房=入口、心室=出口を軸にすると、順路が崩れません。
9 血液のつくり
血液は酸素や栄養、二酸化炭素や不要なものを回収して運びます。 3つの血球と1つの液体から成り立っています。 血液の量は体重の13分の1程度です。
| 成分 | はたらき | 見た目・特徴 |
|---|---|---|
| 赤血球 | 酸素を運ぶ(肺で受け取り全身へ) | 両面がくぼんだ円盤状の血球。赤色。ヘモグロビンが酸素を受け取る |
| 白血球 | 体に入った細菌・ウイルスをとらえ、体を守る | 丸く形は自由に変わる血球。無色 |
| 血小板 | けがをしたとき固まり、出血を止める | 小さく、かけらのような見た目。形は一定でない。かさぶたをつくる元になる |
| 血しょう | 水・タンパク質・二酸化炭素・養分・老廃物などを運ぶ | うす黄色の液体。約90%は水分。血液の55%をしめる |
赤血球の中にある赤い色のタンパク質がヘモグロビンで、酸素を運ぶはたらきをします。
酸素以外は血しょうが運んでいる——二酸化炭素・養分・老廃物は、すべて血しょうの担当です。
ポイント:「酸素を運ぶのは赤血球、それ以外は血しょう」。二酸化炭素を赤血球が運ぶと誤解しやすいので、「酸素だけ赤血球」と強調しましょう。
注意:血小板は「血球」に数えますが、実際は細胞のかけらです。「3つの血球+1つの液体」という数え方を覚えましょう。
10 排出器官
排出器官は、体の中でいらなくなったものを外に出すしくみです。 腎臓(じんぞう)→ぼうこう と、汗を出す汗腺(かんせん)があります。
腎臓とぼうこう
| 器官 | はたらき |
|---|---|
| 腎臓(じんぞう) | 血液から老廃物をこしとって尿をつくる。縦約10cmでにぎり拳程度の大きさ |
| 輸尿管(ゆにょうかん) | 腎臓からぼうこうに尿を流す |
| ぼうこう(膀胱) | 尿をためておき、尿として排出する |
腎臓は血液中の老廃物をこしとって尿をつくります。 つくられた尿は輸尿管を通ってぼうこうに送られ、一時たくわえられたあと、からだの外へ出されます。
腎臓には腎動脈から血液が入り、腎静脈から血液が出ていきます。
汗腺
皮ふには汗腺があり、血液から水分と不要物をとって汗にし、外に排出します。
汗が蒸発するとき、気化熱で体の熱をうばい、体温を下げます。
ポイント:「腎臓=尿をつくる/ぼうこう=ためる」。役割のちがいを明確に。「こしとる」という言葉が腎臓のキーワードです。
注意:汗腺は「体温を下げる」はたらきも持つ——排出と体温調節の2つの役割があります。
11 動物の呼吸
| 分類 | 例 | 呼吸法 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 魚類 | メダカ・マグロ・サメ | エラ呼吸 | 水の中に含まれる酸素をエラでこしとる |
| 両生類 | カエル・サンショウウオ | 幼体はエラ呼吸、成体は肺呼吸 | 肺以外に皮ふ呼吸もする |
| ハチュウ類 | ヘビ・ワニ・トカゲ | 肺呼吸 | — |
| 鳥類 | スズメ・ツバメ・ペンギン | 肺呼吸 | 「うきぶくろ」がある |
| ホニュウ類 | ヒト・サル・クジラ | 肺呼吸 | クジラやイルカも肺呼吸 |
| 昆虫 | ハチ・カブトムシ・アリ | 気門と気管呼吸 | タガメは呼吸管を水面から出す/ヤゴはえらや直腸で呼吸 |
鳥類のうきぶくろ
鳥類は「うきぶくろ」があります。 空気を吸うと肺とうきぶくろに入り、吐くとうきぶくろの空気は肺を通って出ていきます。 このしくみで、効率よく酸素を取り入れられます。
クジラとイルカ
クジラやイルカも肺呼吸です。 呼吸のために水面にまで上がり、呼吸すると数十分もぐることができます。
昆虫の気門と気管
| 器官 | 内容 |
|---|---|
| 気門(きもん) | 昆虫の体の側面にある小さな穴。ここから空気を体中に取りこむ |
| 気管(きかん) | 気門から入った酸素を全身に運ぶ通り道 |
ポイント:「魚類と両生類の子どもはエラ呼吸、それ以外のセキツイ動物は肺呼吸」——この1行が基本です。昆虫だけは別枠(気門と気管)。
注意:「両生類は幼体と成体で呼吸法が変わる」——カエルは子どもがエラ、大人が肺(+皮ふ)。「両生類=肺呼吸」とだけ覚えると、幼体の問題で落とします。
12 動物の血液循環
動物の種類で心臓のつくりが異なり、血液の流れも異なります。 効率よく酸素を全身に運べるように変化したと考えられています。
| 分類 | 心臓のつくり | 血液の流れ |
|---|---|---|
| 魚類 | 1心房1心室 | 単純循環:心臓 → エラ → 全身 → 心臓 |
| 両生類 | 2心房1心室 | 二重循環:心臓 → 肺 → 心臓(一部混ざる)→ 全身 → 心臓 |
| ハチュウ類 | 不完全な2心房2心室 | 二重循環(心室で血液が一部混ざる) |
| 鳥類 | 2心房2心室 | 二重循環:心臓 → 肺 → 心臓 → 全身 → 心臓(酸素を多く含む血液と少ない血液がほとんど分かれて流れる) |
| ホニュウ類 | 2心房2心室 | 同上 |
進化の方向
魚類(1心房1心室)→ 両生類(2心房1心室)→ ハチュウ類(不完全な2心房2心室)→ 鳥類・ホニュウ類(2心房2心室)
心房と心室が増えるほど、酸素を多く含む血液と少ない血液が混ざりにくくなり、効率よく酸素を全身に運べます。
ポイント:「魚=1心房1心室の単純循環」。「鳥とホニュウ類=完全な2心房2心室」。この2つを確実に押さえ、両生類とハチュウ類は「その中間」と覚えましょう。
注意:「ハチュウ類は“不完全な”2心房2心室」——「不完全」という言葉がつくのがポイントです。心室のしきりが完全でなく、血液が混ざるためです。
13 セキツイ動物の分類(参考)
| 分類 | 呼吸 | 心臓 | 体温 | 生まれ方 | 子育て |
|---|---|---|---|---|---|
| 魚類 | エラ | 1心房1心室 | 変温 | 卵(水中) | しない |
| 両生類 | 幼体エラ・成体肺 | 2心房1心室 | 変温 | 卵(水中) | しない |
| ハチュウ類 | 肺 | 不完全な2心房2心室 | 変温 | 卵(陸上) | しない |
| 鳥類 | 肺 | 2心房2心室 | 恒温 | 卵(陸上) | する |
| ホニュウ類 | 肺 | 2心房2心室 | 恒温 | 胎生 | する |
「変温動物」は魚類・両生類・ハチュウ類、「恒温動物」は鳥類・ホニュウ類です。
ポイント:「体温」と「生まれ方」と「子育て」をセットにすると、5分類が一気に整理できます。卵を水中に産むのは魚類と両生類、陸上に産むのはハチュウ類と鳥類、胎生はホニュウ類だけです。
注意:「カエルは両生類で変温動物」——ハチュウ類も変温動物です。「爬虫類は恒温」と誤解しないように。
14 コラム:青いつぶつぶの正体
ヒトの赤血球には、鉄を成分とするヘモグロビンがふくまれています。 これが酸素と結びつくと鮮やかな赤色になるので、ヒトの血液は赤く見えます。
これに対してエビやカニの血液には、銅を成分とするヘモシアニンがふくまれています。 ヘモシアニンは酸素と結びつくと青色になるので、エビやカニの血液は青く見えます。
お寿司の上にのっていた青いつぶつぶは、このヘモシアニンをふくむ甘エビの卵です。
ポイント:「鉄=ヘモグロビン=赤/銅=ヘモシアニン=青」。成分の金属がちがうと色が変わる——理科らしいおもしろい話です。
15 本体の要点チェック
予習シリーズ本体の要点を、確認問題の形で並べます。答えを右手でかくして挑戦してみてください。
問1 肺にある、毛細血管にとりまかれた小さなふくろを何といいますか。
→ 答え:肺胞です(両肺で4億〜6億個、表面積は約90〜100m²)。
問2 ヒトが息を吸うとき、横隔膜は上がりますか、下がりますか。
→ 答え:下がります(縮んで下がることで胸の容積が大きくなり、肺に空気が入る)。
問3 心臓の4つの部屋のうち、全身からもどってくる血液が入る部屋を何といいますか。
→ 答え:右心房です。
問4 心臓から送り出される血液が通る血管を何といいますか。
→ 答え:動脈です。
問5 問4で答えた血管を2つ答えなさい。
→ 答え:大動脈(左心室から全身へ)と肺動脈(右心室から肺へ)です。
問6 肺から心臓に向かって流れる血液は、動脈血ですか、静脈血ですか。
→ 答え:動脈血です(肺で酸素を受け取ったばかりなので、肺静脈には酸素の多い血液が流れます)。
問7 心臓から出るときとくらべて、戻ってくるときの方がふくまれる酸素の量が少なくなっているのは、体循環ですか、肺循環ですか。
→ 答え:体循環です(全身で酸素を使うから)。
問8 血液の成分のうち、酸素を運ぶものを何といいますか。
→ 答え:赤血球です(中のヘモグロビンが酸素を受け取る)。
問9 白血球の役割として正しいのはどれですか。(出血を止める/養分を運ぶ/細菌をとらえて病気を防ぐ/二酸化炭素を運ぶ)
→ 答え:細菌をとらえて病気を防ぐです。
問10 血液中から、二酸化炭素以外の不要物をこし出し、尿をつくるつくりを何といいますか。
→ 答え:腎臓です。
問11 魚の心臓は、何心房何心室ですか。
→ 答え:1心房1心室です(単純循環)。
16 親子で最終チェック!10問クイズ
Q1. 呼吸とはどのようなはたらきですか。また、肺胞が数多く集まっていることには、どのような意味がありますか。
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呼吸とは、からだの中に酸素を取り入れ、養分と結びつけてエネルギーをつくり出すはたらきで、不要な二酸化炭素などを外に出します。肺胞が数多く集まることで、肺胞全体の表面積が約90〜100m²になり、気体の交換がしやすくなります。両肺で4億〜6億個あり、まわりを毛細血管がとりまいています。
Q2. 腹式呼吸と胸式呼吸について、それぞれ使う筋肉と、息を吸うときの動きを答えなさい。
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腹式呼吸は横隔膜を使い、吸うときは横隔膜が縮んで下がります(胸の容積が大きくなり肺に空気が入る)。胸式呼吸はろっ骨についた筋肉を使い、吸うときは筋肉が縮んでろっ骨が引き上げられます。はくときは、横隔膜はゆるんで上がり、ろっ骨は下がります。肺そのものがふくらむのではなく、まわりの筋肉に動かされるのがポイントです。
Q3. 吸う息とはく息を比べたとき、酸素・二酸化炭素・水蒸気・温度はそれぞれどうなりますか。窒素はどうですか。
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酸素は少なくなり(約20.95%→約16.4%)、二酸化炭素は多くなり(約0.04%→約4.1%)、水蒸気はとても多くなり、温度は体温になります。窒素は約78.1%で変化しません。はく息を石灰水に通すと白くにごることで、二酸化炭素が多いことを確かめられます。
Q4. 心臓の4つの部屋の名前と、それぞれ血液が入るのか出るのかを答えなさい。また、心臓の筋肉が最も分厚いのはどこで、なぜですか。
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右心房(全身から血液が入る)/右心室(肺へ血液を出す)/左心房(肺から血液が入る)/左心室(全身へ血液を出す)です。心房は血液が入る部屋、心室は出ていく部屋です。最も分厚いのは左心室で、全身に血液を送るためです(肺はすぐ近く、全身は遠い)。
Q5. 動脈・静脈・毛細血管は、それぞれどのような血管ですか。また、大動脈・肺動脈・大静脈・肺静脈は、それぞれどこからどこへ向かう血管ですか。
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動脈は心臓から出る血管、静脈は心臓に入る血管、毛細血管は動脈と静脈をつなぐ細い血管です。大動脈=左心室から全身へ/肺動脈=右心室から肺へ/大静脈=全身から右心房へ/肺静脈=肺から左心房へです。
Q6. 「動脈には動脈血が流れる」という説明は、いつも正しいとはいえません。その理由を、肺動脈と肺静脈を例に説明しなさい。
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動脈・静脈は「血液の流れる向き」による名前で、動脈血・静脈血は「酸素の多い少ない」による名前だからです。肺動脈は心臓から出る血管(動脈)ですが、肺へ向かう血液はまだ酸素が少ないので静脈血です。逆に肺静脈は心臓に入る血管(静脈)ですが、肺で酸素を受け取った血液なので動脈血です。肺の血管だけ、血液の種類が逆になります。
Q7. 体循環と肺循環の順路を、それぞれ「心臓の部屋→血管→器官→血管→心臓の部屋」の形で答えなさい。
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体循環=左心室 → 大動脈 → 全身 → 大静脈 → 右心房、肺循環=右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房です。「右=肺へ、左=全身へ」と覚え、心臓に戻る血管は心房に入り、心臓から出る血管は心室から出るというルールを確認しましょう。
Q8. 血液の成分を4つあげ、それぞれのはたらきを答えなさい。また、二酸化炭素や養分を運ぶのはどれですか。
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赤血球(酸素を運ぶ。両面がくぼんだ円盤状で赤色、ヘモグロビンが酸素を受け取る)/白血球(細菌・ウイルスをとらえて体を守る。無色)/血小板(出血を止める。かさぶたの元になる)/血しょう(水・タンパク質・二酸化炭素・養分・老廃物を運ぶ。うす黄色の液体、約90%が水分)です。二酸化炭素や養分を運ぶのは血しょうです。酸素だけが赤血球の担当です。
Q9. 尿ができるまでの道すじを、器官の名前を使って説明しなさい。また、汗腺のはたらきを2つ答えなさい。
答えを見る
腎臓で血液中の老廃物をこしとって尿をつくり、輸尿管を通ってぼうこうに送られ、一時たくわえられたあと、からだの外へ出されます。汗腺のはたらきは、血液から水分と不要物をとって汗として外に出す(排出)ことと、汗が蒸発するときに気化熱で体の熱をうばい、体温を下げる(体温調節)ことです。
Q10. 次の動物の呼吸法と心臓のつくりを答えなさい。①メダカ ②カエル ③ハチュウ類 ④スズメ ⑤昆虫
答えを見る
①メダカ=エラ呼吸、1心房1心室(単純循環) ②カエル=幼体はエラ呼吸・成体は肺呼吸(皮ふ呼吸もする)、2心房1心室 ③ハチュウ類=肺呼吸、不完全な2心房2心室 ④スズメ=肺呼吸(うきぶくろがある)、2心房2心室 ⑤昆虫=気門と気管で呼吸(心臓は管状で心房心室の区別が明確でない)です。魚類と両生類の子どもはエラ呼吸、それ以外のセキツイ動物は肺呼吸が基本です。
17 まとめ:取り組み方のコツ
1. 「2本の道」を指でなぞる 空気の道(鼻→気管→気管支→肺胞)と血液の道(右心室→肺→左心房→左心室→全身→右心房)。この2本を図の上で指でなぞると、名前と順番が一度に頭に入ります。
2. 「右=肺、左=全身」で心臓を読む 右心室は肺へ、左心室は全身へ。心房は入口、心室は出口。この2つのルールだけで、4部屋と4本の血管が全部決まります。
3. 「酸素だけ赤血球」を合言葉に 酸素=赤血球(ヘモグロビン)/それ以外(二酸化炭素・養分・老廃物)=血しょう。二酸化炭素を赤血球が運ぶと誤解する人が多いので、「酸素だけ」と強調しましょう。
4. 動物は「心房・心室の数」で並べる 魚1・1 → 両生2・1 → ハチュウ不完全2・2 → 鳥・ホニュウ完全2・2。数が増えるほど、酸素を効率よく運べる——進化の方向として理解しましょう。
最後に:呼吸と循環は、「酸素を届け、二酸化炭素を回収する物流システム」です。肺が積み込み場、心臓がポンプ、血管が道路、血液がトラック——この1つのたとえで、この単元のほぼ全部が説明できます。テスト前は、この記事の順路と表、クイズ10問を親子で回してみてください。本日の伴走、おつかれさまでした!
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